Virgin Media O2 社、成長のための基盤を築く

ブロードバンドやテレビ、モバイル回線のプロバイダーは、ビジネスの鍵となる分析とプランニング プロセスを強化することで、事業の成長と顧客生涯価値の最大化を実現しました

Virgin Media 社と O2 社は合併を機に、契約数および収益の予測モデルを迅速かつ正確で、柔軟性の高いものにすることを決定しました。その取り組みにおける課題は、四半期ごとのプランニングに時間がかかることと、データがサイロ化されていることでした。しかし Anaplan を導入したことで、同社はプランニングを中央集中化でき、月ごとに予測をローリングできるようになりました。これにより同社は、複雑で変化の激しい市場においても、確信をもって迅速に成長できたのです。

Anaplan の導入により、プランナーも各事業部門も、それぞれのデータの所有者になることにも、業績に責任を持つことにも、以前よりはるかに自信を持てるようになりました。
パラブ・パンディヤ (Parav Pandya) 氏, Virgin Media O2 社、プランニング部門ヘッド

50%

契約数および収益の月次予測の作成にかかる時間を 50 %削減

リアル タイム

予測をリアル タイムで実施できるため、ビジネス環境の変化に機動的に対応可能

さらなる向上

予測の精度が上がったことで、業績や顧客行動に関するインサイトもより深いものに


超高速ブロードバンド サービスとモバイル データ サービスをより多くの顧客に届けるため、Virgin Media 社と O2 社は合併し、英国最大規模のモバイル プロバイダーになりました。この両社の力の結集により、Virgin Media O2 社の成長機会が非常に大きなものになること、より魅力的な顧客提案が可能になること、そして価値を提供できることは明らかでした。

2021 年、新しいプランニング チームが組成されましたが、このチームは従来のプランニング プロセスを踏襲していました。従来のプロセスとは、ケーブル事業だけでも 1,500 以上ある主要業績指標 (KPI) に基づいて実施するもので、その KPI のすべてを何百ものスプレッドシートを使って追跡していました。プランニング プロセスは部門ごとに異なっていたため、全社レベルで財務データを結合し、レポートを作成し、予測を立てるという作業に毎月 1 ~ 2週間もかかっていました。

同社のプランニング部門でヘッドを務めるパラブ・パンディヤ氏は当時を振り返り、「各プランニング チームはそれぞれに独自のデータセットを持ち、独自のプロセスで作業していたため、全社の現状を明確に理解することが難しい状況にありました」と述べています。

このチームが引き継いだ KPI の数は相当数であったため、プランニングの作業量も作業期間も膨大なものになり、その結果、顧客行動を詳細に正しく理解していくどころか、通常ベースでは業績の中でも一般的な要素しか分析できない状態にありました。そのため、市場の突然の変化に適切に対応していく力も限られていました。

連携的なアプローチ

月次予測作業の自動化と最適化を実現し、データから有益なインサイトを引き出し、成長につながる新しい機会を捉えるため、同社は Anaplan を使ってプランニング プロセスの合理化と中央集中化に取り組むことにしました。「それまでは勘を頼りにプランニングを行っていましたが、Anaplan に移行すれば、真にデータドリブンな、会社として信頼できる計画を策定できるようになると考えました」と、パンディヤ氏は振り返ります。「Anaplan にプランニング データをまとめ、各チームに使いやすいツールを提供すれば、当社の予測策定力はより高いレベルに到達できるという確信がありました」

この Anaplan の導入を迅速に進めるため、同社のプロジェクト チームは、データのモデル化担当者、財務のビジネス パートナー、全主要関係グループのビジネス リーダーと協力して、この設計に着手しました。「最初からこれらのグループすべてを巻き込んだことで、Anaplan をそれぞれのグループのニーズに沿ったものにでき、高い柔軟性が求められる部分も把握できました」と、パンディヤ氏は言います。

データドリブンな成長

Anaplan を導入したことで、同社は基本となる予測策定作業を自動化でき、ビジネス分析力も引き上げることができました。データの統合作業は 2 日で完了するため、プランニング チームは、これまでの半分の 4 日目までに、毎月のケーブル契約数と収益プランを更新できるようになり、さらに必要に応じて 3 年予測の見直しも実施できるようになりました。おかげで、将来的に必要になるリソースや顧客行動の変化、新しい市場機会を迅速に、またより詳細に、予測しやすくなりました。

パンディヤ氏は、「Anaplan を導入したことで、過去の顧客行動と今後予測される行動に基づき、特定の期間にどのくらいの解約が発生するのかを予測できるようになりました」とし、さらに「基本となる予測を月ごとに調整できるため、市場の変化にもこれまでより遥かに迅速に対応できるようになり、おかげで、事業成長目標の達成に向けた調整も可能になりました」と続けました。

この Anaplan 導入に際し、同社はケーブル事業の KPI を 86 %減の 200 本強にまで削減しました。的を絞った少数の KPI にしたことで、プランナーは最も価値の高いベンチマークを参考に、迅速に業績を測定できるようになりました。また、Anaplan Data Hub を構築したことで、ソース データから最終モデルまでをスムーズに紐づけることもできます。これによりデータ ガバナンスは強化され、システムから受け取るデータへの信頼性も高まりました。

パンディヤ氏は次のように述べています。「透明性が向上したことで、当社の企業文化にも実際に大きな変化がありました。Anaplan により、プランナーも各事業部門も、それぞれのデータの所有者になることにも、業績に責任を持つことにも、以前よりはるかに自信を持てるようになりました。当社は今後も成長していきます。このリアル タイムの予測でどのように有効性の高いプランニングを行っていけるのか、今後がとても楽しみです。そしてその道のりで、Anaplan は重要な役割を果たしてくれるでしょう」