The Medical City は実用的なデータで患者ケアの充実化を促進

The Medical City (TMC) はフィリピンで 5 つの病院を運営し、年間 70 万人以上の患者さんの健康に寄与しています。1,400 名の医師と 4,000 名のスタッフを擁し、最新の医療、ヘルスケア技術、治療方法に投資を続けています。

「私たちは年間利益に合わせて各部門の予算を増やし、患者さんへのケアを充実化させるためのリソースをそれぞれの部門で増やせるようにしています」と、TMC の AVP で、コーポレート プランニング アナリシス部門のヘッドを務めるディーン・ノエル・M. ファベラ氏は述べています。「こうしたアプローチは、優れた医療体制と患者さんの安全性を維持するうえで有益ですが、支出を追跡すること、つまり予算の増額に実際に効果があったかどうかを確認することは、困難な状態でした。というのも、意思決定の裏付けとなる一貫性のある財務計画プロセスがなかったからです」

TMC の各病院とクリニックでは、それぞれに異なる方法を用いて、それぞれの予算、予測、シナリオを追跡していました。一方、全体を統括する財務チームはスプレッドシートを使用してデータをまとめていましたが、これには膨大な手作業が発生していました。

「年間予算を策定するためにデータをまとめるだけで、1 カ月もかかっており、残業が必要になることもよくありました」とファベラ氏は当時を振り返ります。「各部門のリーダーにリソースの効率的な使い方をアドバイスするどころか、データを収集したり、準備したりするだけで精一杯でした。また手作業のため、間違いが発生するリスクも高い状態にありました」

プランニングにかかる膨大な時間を削減

こうした課題に対処するため、TMC は、データの連結、レポート作成、予算策定、予測作成の作業を標準化することにしました。そこで複数の同業他社から Anaplan を勧められ、TMC の財務リーダーは Anaplan に製品デモを依頼しました。

「Anaplan がしっかりと時間をかけて、私たちのニーズとこの組織の複雑さを理解しようとしてくれたことは、最初の時点からすぐ分かりました」と、ファベラ氏は述べています。「デモを見ていくだけで、私たちが今後どのように連結作業を自動化し、それまでよりも遥かに直感的にデータを可視化していけるのか、よく理解できました」。 そうして TMC の経営陣は Anaplan を採用し、財務チームは Anaplan のゴールド パートナーである Scanomi と一緒にこのソリューションの実装に着手しました。

「標準的な計画策定作業と予算策定作業は、大変ではありましたがすでにスプレッドシートを使ってほぼ完了していました」とファベラ氏は説明してくれました。「あとは単純に、それらのプロセスを Anaplan のプラットフォームに取り込んでいく作業でした」。 チームはまず TMC のメインの病院に Anaplan を導入し、続いて傘下の他の病院やクリニックに段階的に導入を広げていきました。

病院ネットワーク全体で財務プロセスを改革

「Anaplan を導入して以来、私たちは多大なるメリットが得られています」と、ファベラ氏は指摘します。「今ではすべての部門の財務データを数分でまとめることができます。おかげで、年間約 1,200 時間を削減できています。また Anaplan ではインターフェースも標準化されているため、入力ミスもほぼゼロになりました。今では、データの準備や検証にかけていた時間のすべてを、賢明な投資決定に役立つ財務情報の提供に費やすことができています」

また、Anaplan の導入により、実用的な財務データを TMC の意思決定者に直接提示できるようになりました。ファベラ氏は「以前は、リーダー各位へ渡すデータやレポートを催促するメールが財務チームに頻繁に届いていました」と振り返ります。「現在では、そうしたリーダー各位が自ら Anaplan にログインし、予算との差異やトレンド分析、資本支出レポートなどの財務データを確認しています。これにより今は、誰もが優れた患者ケアの提供と未来への投資にフォーカスできるようになりました」