銀行のための戦略的ワークフォース計画
計画から実行へ:ワークフォース計画遂行のためのよりスマートなアプローチをご紹介します。
すべてがフル稼働していれば、全員が恩恵を受けます。Anaplan で全体の状態を把握できます。マイク・カー (Mike Carr) 氏、サプライチェーン担当ディレクター、Roseburg Forest Products 社
販売、在庫、生産計画により、製品が予定通りに製造され、納品される
CapEx 計画の投資回収を把握することで長期的な財務計画にフィードバックされ、将来の製造能力についてのインサイトを提供
製品およびサプライチェーンのコスト分析により、最も収益性の高い製品を特定
「骨の髄まで製材屋 (Sawdust in the veins)」は Roseburg Forest Products 社の基本理念です。これは、Roseburg 社の社員が、木を育て、それをあらゆる種類の製材品 (針葉樹合板や広葉樹合板、材木、パーティクルボード、MDF、LVL、I型ジョイスト、ベニヤ板) に加工し、それらを必要とする人々に届けることに情熱を注ぎ、献身的に取り組んでいることを、表現したものです。Roseburg 社は、持続可能な方法で管理されている約 60 万エーカーの森林と、米国およびカナダ全土に十数か所の製材施設を擁する垂直統合型企業です。この巨大な企業全体を見渡せる可視性こそが、Roseburg 社の成功の根源です。
少し前までは、同社の「視界」は良好とはいえず、特に財務チームの見通しは悪いものでした。「最初の財務計画プロセスでは、面倒な作業が 2、3 ヶ月必要でした」と、Roseburg 社のサプライチェーン担当ディレクターであるマイク・カー氏は振り返ります。「変更が遅れて発生したり、プロセスが省略されたりすると、品質に影響しました」 Roseburg 社の垂直統合は、ビジネスの強みであると同時に、課題もありました。「リソース グループが提供できるものと、製造工場が必要とするものが、常にリンクしていたわけではありません」と同氏は述べます。
Roseburg 社のチームは、2019 年半ばに、Anaplan を使ってこれらの課題に取り組み始めました。「2019 年の 10 月中旬までに財務計画を作成することを目標にして着手しました」とカー氏は語ります。「予定通り計画が作成できたところで、コロナが発生したのです」
それを受けて Anaplan のシナリオ モデリング機能を使って、パンデミックへの反応をシミュレーションするチームが結成されました。「1 週間もかけずに、いくつかの異なる案を経営陣に提示できました」とカー氏は振り返ります。後で振り返ってみると「悲観的」なシナリオは実現せず、パンデミックは Roseburg 社に好況な数年をもたらしました。ただし、チームは Anaplan を使って財務シナリオを迅速に構築できることを証明したため、引き続きこの機能の業務活用を模索する権限が与えられました。
「それ以来、社内で Anaplan スキルを持つ人材を多数生み出していきました。この中には、日常業務をこなしながらモデル構築に熟達した人も複数含まれます」とカー氏は言います。「Anaplan の導入初年度は Allitix 社の存在が大きく、アーキテクチャやモデル構築の面でかなり支援を受けました」
「Roseburg 社は、まず真のコネクテッド プランニングのビジョンを定め、その後すぐに財務と IT 間で業務データを整合すべき機会を特定しました」 と Allitix 社のマネージング パートナーであるマーク・デルガド (Marc Delgado) 氏は振り返ります。「それ以降は、会社の FP&A 計画を策定し、サプライチェーン計画の策定を始めています。Roseburg 社チームとの仕事は驚くほど成果が出ています。Roseburg 社は理想的な形でコネクテッド プランニングを実現しています。
パンデミックのシナリオ分析を行った後、Roseburg 社のチームは経営目標をサポートする長期財務計画の策定に取りかかりました。部門コントローラーと製造工場のリーダーは、Anaplan での年間計画の作成を任されました。それらの年間計画と財務成績とを連携して、施設ごとの収益性の数値が出されます。施設の計画は、複数の拠点を担当するオペレーション マネージャー、製造および営業部門のリーダー、Roseburg 社の経営幹部に提供されます。計画期間は、その後 1 年から 5 年に延長されました。
Roseburg 社の財務およびサプライチェーン計画は、さらに以下のような Anaplan モデルによって補完されます。
カー氏が「高解像度」と表現する Anaplan ソリューションの詳細レベルは、Roseburg 社のプランナーが Anaplan 以前に使用していたものと同等かそれ以上です。一方、データの正確性、適時性、信頼性は向上しています。このソリューションは、Roseburg 社の完全に統合された生産工程全体を対象とし、全員が会社全体の利益を最優先に考えて行動できるようにします。「すべてがフル稼働していれば、全員が恩恵を受けます」と同氏は言います。「私たちは、Anaplan で全体の状態を理解しています。 ある施設が他の施設を犠牲にして自分たちの状況を最大限良くしようとするのではありません」
この全体の理解と、それによってもたらされるパフォーマンスの向上は、Anaplan から Roseburg 社にもたらされた最も重要なメリットです。カー氏は次のように話しています。「すべてのオペレーションのデータを見えるようにすることは、当初からの重要な目標でした。必要であれば SKU レベルまでドリルダウンしたり、ワークセンターごとに従業員をマッピングしたりできます。それが垂直統合型ビジネスで必要になる高い解像度なのです」
カー氏はその他のメリットも認識しています。同氏によると、設備投資プロジェクトの投資回収は、スプレッドシートに埋もれて見えないということはなくなりました。 また、売上に合わせて生産能力を決定できるため「効率よくリターンを得る」ことができます。 Roseburg 社の経営幹部にもメリットは及んでいます。「私たちが経営幹部のために用意した財務パッケージはかなり強力で、すべての施設と連携しています」
カー氏と Roseburg 社のチームが作り上げたダイナミックな Anaplan エコシステムは、実を結び続けています。最後にこう述べています。「当社の規模と複雑さを考えると、すべてがうまく機能していることに驚くことがあります。自分たちの進捗に満足しています。今後も取り組みを続けたいと思っています」