Onduline 社は、コネクテッド プランニングを活用して、予測できない不安定なビジネス環境に対応

屋根の目的はシンプルです。それは、天候から屋内を保護することです。しかし、屋根材のビジネスは非常に複雑です。軽量屋根材システムの世界的なリーディング カンパニーである Onduline 社はパリを拠点とし、4 つの大陸に 8 ヶ所の工場を有しています。また、43 ヶ国に 32 の支社を置き、年間 1 億 5,000 万平方メートルに相当する資材を製造しています。

Onduline 社のビジネス環境は複雑です。このビジネスは非常に季節性が高く、製造は年頭に集中し、販売は春と夏に集中します。Onduline 社の製品は、ホームセンターや卸売市場など、複数のチャネルで販売されています。また、このビジネスでは為替とコモディティの変化による影響が大きく、その影響は特に 2007～2008 年の金融危機において顕著にあらわれました。

このような環境の中、Onduline 社は、拠点を持つすべての国の業績を分析、計画、報告し、事業部同士で情報を共有して、連携しながらビジネスを進めるためのソリューションを必要としていました。また、このソリューションは、コラボレーションを促進し、俊敏性が高く、容易に使用できる必要がありました。

そして Onduline 社は、Anaplan を選びました。同社は、Anaplan を2016 年に導入し、世界中の支社と工場を含め、組織全体の予算および計画業務を行うための機能を実装しました。その 2 年後、システムをエンドツーエンドの営業/オペレーション計画 (S&OP) に拡張し、全世界で約 2,500 SKU/月にも及ぶ在庫と生産を総合的に把握できるようになりました。

現在、各国のマネージャーは Anaplan を使って月別の販売と購買の予測を行っています。この予測は、工場での生産計画にも活用されています。
「製造済みの製品をどのように売るかを考えるより、どの市場に製品の需要があるかを事前に知っておくほうがはるかに効率的です。Anaplan 使えば、それを容易に行うことができます」と Firth 氏は述べています。生産計画は、コモディティ価格、為替レート、労務費、地理的要素、各工場の生産能力など、さまざまな要素を考慮したものでなければなりません。

加えて、収益、利益率、税引前利益、貸借対照表、キャッシュフローなどの総合的な財務指標を毎月末に利用できるようになりました。共同で計画業務を行い、会社、市場、国別の状況に合わせて実行に移します。
「Anaplan を使用して KPI を厳密に定義したところ、すべてのレベルの活動と成果を効率的にモニタリングできるようになりました」と Firth 氏は話します。これらの KPI には、各市場の粗利益に対する割合、市場および国別の売掛金回収期間 (DSO)、市場/チャネル/製品別の平均小売価格 (ASP)、国別の在庫回転日数 (DIO) が含まれます。

現状を把握することに加え、Onduline 社は、為替や原材料費の変動が収益に与える影響を試算するなど、「what-if」シナリオの実行にも Anaplan を活用しています。さらに、Anaplan は破壊的な出来事への対応も可能にしました。2020 年初頭に始まったコロナ禍の中で、同社は業績のレポート サイクルをすばやく変更しました。
「CEO から、営業、在庫、キャッシュフローのレポートを週毎に欲しいと言われました。私たちは、これをコンサルタントに頼ることなく実行できました」と Firth 氏は述べます。レポート作成を月毎から週毎に切り替えることで、Onduline 社の経営陣は、地域経済の後退と回復に合わせて、生産の縮小、停止、再開についてより良い意思決定を下すことができました。

ビジネスの状況を把握し、すばやく対応することは、今日の不安定なビジネス環境で成功するための必須の要件です。
「Anaplan は弊社に劇的な変化をもたらしてくれました」と Firth 氏は結びました。