最短ルートでの財務計画を実現した Nederlandse Spoorwegen 社

NS 社では新たな計画プロセスの準備を進めていました。スプレッドシートに頼った従来のプロセスでは、一つのコスト-価格モデルに 12 のワークブックと合計 100 以上のタブが使用されていました。部門別の計画はプロセスの最後でしか擦り合わせできないため、終盤になって問題が生じることは少なくありませんでした。計画の規模やタイムラインはプロジェクトの種類ごとに異なり、コンプライアンス上の理由から小規模なチームが管理する計画もあれば、組織全体にわたって大勢の社員が関与する計画もありました。総勘定元帳に 1 ヶ所変更があると何十ものセルに影響することから、連携が可能な環境を早急に整える必要がありました。

NS 社はまず計画、予算編成、フォーキャストのプロセスの見直しから始めるために、Deloitte 社の協力のもと Anaplan for Finance の導入を決断しました。最初の段階では、年間予算編成、影響要因ベースの中期計画、年度末フォーキャストを見直し、その後の段階で、コスト-価格モデル (規制要件への対応に必要) やプロジェクト計画、あらゆるプロジェクト タイプの管理について取り組みました。Deloitte 社のマネージャーである Sven van Hoof 氏は次のように述べています。「NS 社は、計画プロセスからスプレッドシートによる不要な作業を完全に排除しました。その結果、連携の強化とリード タイムの短縮が実現し、急速な事業の拡大が可能になりました」

NS 社の管理担当者であり、Anaplan センター オブ エクセレンス責任者でもある Erik Alberts 氏は、次のように述べています。「Anaplan を導入してすぐにコミュニケーションが改善されました。うまくいっている点とそうでない点について、30 人の管理担当者とオープンに意見を交換し、すぐに前向きな成果が得られました」

さらに、より具体的なメリットも生じています。扱いにくい膨大なスプレッドシートから単一の接続された Anaplan モデルに移行したことで、コスト-価格モデルの計算時間が数分に短縮され、ロールベースのセキュリティにより、機密データは必要な人だけが閲覧できるよう制限されました。乗客フォーキャスト、不動産計画、列車メンテナンス業務も改善され、全体的な顧客満足度は 2016 年の 77% から、2017 年には 80% に上昇しました。
 

データが変更された場合、NS 社の計画担当者は Anaplan に備わっているリアルタイムのインメモリ型計算機能を活用して、相互に結びついている計画全体にわたって数値を瞬時に再計算できます。データの収集と統合は自動的に行われ、事業分野ごと、ユーザー グループごとに、組織のデータを独自のビューで確認できます。システムのガバナンスは IT 部門が担っているものの、Anaplan については、モデルを使用する財務チームが主導権を保持し、管理します。戦略や複雑な問題については、必要に応じて Deloitte 社のコンサルタントが引き続き支援します。