サプライチェーン計画のより良いレシピを開発した Lodge 社

新規受注を年間 100 万ドル以上断るなど、どんな企業も望んではいません。しかし、製品の需要を正確に見積もることができずにいた Lodge Cast Iron 社は、そうせざるを得ない状況に陥っていました。創業 120 年の同社は、テネシー州を拠点として 350 種以上の鋳鉄製調理器具を製造していますが、この問題に二つの側面から対処しました。まず、2017 年後半に鋳造工場を新設し、生産キャパシティを 75% 拡大しました。そして、Anaplan プラットフォームを使って需要、生産、仕入れプロセスを刷新し、月単位の S&OP プロセスを導入しました。

Anaplan の導入により、Lodge 社の需要および生産計画担当は、シナリオを実行するだけで、工場の生産キャパシティがどの程度あるのか、計画の変更が生産中の他のアイテムにどのような影響を及ぼすのかを、ほぼ瞬時に把握できるようになりました。生産ラインの切り替えが減り、稼働時間がより長くなった結果、効率が向上して生産の中断時間が減り、さらには受注の処理にかかる時間も短縮されました。「稼働率と効率が向上し、さらに在庫計画も改善されたことで、Anaplan ソリューションの ROI は 1 年足らずで 100% に達する見込みです」と財務担当シニア バイス プレジデント兼 CIO、Sam Touchstone 氏は述べています。

Anaplan のゴールド パートナーである Akili 社の支援のもと、新たな Anaplan サプライチェーン ソリューションを導入したことで、人的エラーが軽減し、フォーキャストを簡単、正確、かつ頻繁に更新できるようになりました。フォーキャストの可視性も大幅に向上し、その結果、需要計画と生産計画の連携が実現して、コストの削減と効率の向上につながりました。「Anaplan を導入してから、アイテムが在庫切れになることはほとんどありませんし、在庫が厳しいときには、顧客やアイテムによって優先順位を付けられるようになりました」と需要計画担当の Amy Rogers 氏は述べています。

Anaplan のメリットは、生産数だけでなく、計画業務サイクルに取り組む従業員の生活にも影響し、Lodge 社の生産および需要計画担当の作業時間は大幅に短縮されました。営業担当者の予測を入力する作業は、もはや手動プロセスではなくなり、以前は 3 ～ 4 ヶ月ごとに更新されていたデータが、現在では毎月更新されています。

計画部門の業務は一変しました。生産計画担当の Jason Kintner 氏は次のように説明します。「以前は月に一度負荷調査を実施して年の残りの期間のキャパシティを計算し、追加のシフトが必要かどうかを判断していました。今は、データを随時利用できるため、週に一度負荷調査を実施しています」。その結果、同社では 1 年間で 5 日分に相当する残業時間が削減されました。

また、在庫モデルと仕入れモデルを Anaplan で連携させることで、Lodge 社の仕入れチーム (9,400 ほどのさまざまな梱包アイテムの調達を担当) は、箱や段ボールなどの製品を、Anaplan で計算された推奨値に基づいて発注できるようになりました。同社ではさらに、需要計画と FP&A プロセスの統合に役立つ Anaplan モジュールを導入することも検討しています。コネクテッド プランニングは、Lodge 社において時間の短縮、コスト削減、効率向上の手段となりましたが、その可能性はこれからさらに具現化されていくことでしょう。