Predictive Insights (予測インサイト) を活用して中堅企業向け市場への戦略的参入を実現した ExtraHop 社

クラウド標準対応のサイバー セキュリティ企業は、新たな市場セグメントで見込み顧客を明確に把握し、営業およびマーケティング部門が質の高いパイプラインを獲得

クラウド標準対応のサイバー セキュリティ企業である ExtraHop 社は、従来、大型企業との取引を推進していましたが、市場のニーズが変化し、競合企業が戦略の切り替えを進めるなか、中堅企業を対象とする市場にビジネス チャンスを見出していました。同社では、データ活用型のアプローチを使って大企業以外の顧客のリストを構築し、購入の可能性が高い見込み顧客のみをターゲットにすることを目指していました。Anaplan の Predictive Insights を導入したところ、営業およびマーケティング部門が最大限の効果を得るために注力すべき領域を特定できるようになりました。

Anaplan の Predictive Insights は、当社の ABM 戦略の主要コンポーネントの一つであり、マーケティング及び営業のすべての戦略の指針となるものです。
Jes Hagen 氏, シニア マーケティング キャンペーン マネージャー

5倍

上位アカウントが商談フェーズで 50% の地点まで到達する確率

3.8倍

Predictive Insights によって優先されたアカウントの取引規模の増加率


サイバー セキュリティ企業の ExtraHop 社は、中堅企業を対象とする市場にビジネス チャンスを見出すと、今こそ市場開拓戦略を拡大すべきだと決断しました。これまで、大企業のみをターゲットとしてきた同社は、前途有望な大規模アカウントに特有の属性については十分理解していました。しかし小規模なアカウントとなると、どのような企業が自社製品に適しているのか、明確には把握できていませんでした。中堅企業の市場に含まれるアカウントは広範囲に及ぶため、この点を把握することは戦略の転換において不可欠でした。

営業部門は重要度に応じた時間配分を迫られ、マーケティング部門はコストの最適化を目指していたため、適切なアカウントを見極めてターゲットを絞る必要がありました。営業部門とマーケティング部門が連携しながら個々の取り組みに注力できる手段が必要でした。

ExtraHop 社は、Anaplan の Predictive Insights を活用して、見込みの高い中堅企業アカウントを特定することにしました。そのために、自社の CRM のアカウント データと Predictive Insights の幅広いサードパーティ データベースを組み合わせ、成約/獲得アカウントに基づく予測モデルを構築しました。

中堅企業セグメントにおける理想的なアカウントの特徴を特定すると、ExtraHop 社は次にアカウント リストを作成しました。世界中の数百万もの企業のデータを有する Predictive Insights のデータにアクセスできるため、見込みの高い未登録のアカウントを自社のデータベースに迅速に追加できました。新たなターゲットを特定した ExtraHop 社は、営業活動の優先順位を決めることで、営業の範囲を最適化できるようになりました。また、受賞歴のある同社のマーケティング チームは、このリストに則ってデジタル広告やコンテンツ シンジケーション キャンペーンを作成しました。

Anaplan を活用すると、予測ランク最上位に含まれる中堅企業アカウントは、通常の 5 倍の確率で、商談フェーズの 50% の地点まで到達しました。このような改善傾向を受けて、ExtraHop 社はこの新しいセグメントでの開拓をさらに進め、パイプライン全体を強化しました。さらに、Predictive Insights で提示される高度なテクノグラフィック/インテント データを活用して営業活動やマーケティング活動に役立てたことで、セグメント全体の平均取引額が 3.8 倍に増加しました。

ExtraHop 社のシニア マーケティング キャンペーン マネージャーである Jes Hagen 氏は次のように述べています。「Anaplan の Predictive Insights は、当社の ABM 戦略の主要コンポーネントの一つであり、マーケティング及び営業のすべての戦略の指針となるものです」。また、未登録のアカウントを検出するための Predictive Insights のツール、Market Analyzer も非常に効果があったと言及しています。COVID-19 による市場崩壊や業界イベントの中止が影響して見込み顧客は減少したものの、Market Analyzer を活用することでそれを補填できただけでなく、優先順位に応じた営業活動が可能になりました。

アカウントの優先順位だけでなく有意義なインテント データも提供する Anaplan は、ExtraHop 社の市場開拓戦略において極めて重要な役割を果たしました。アカウントの現在のインストール ベースや使用しているテクノロジーについての情報が得られることで、マーケティング部門は魅力的な価格を提示することが可能になり、営業部門は見込み顧客の関心に沿って商談を進めることができます。インサイド セールス担当バイス プレジデントの Meghan Foley 氏は次のように述べています。「アカウントの優先順位付けとインテント データによって、SDR チームは重点を絞るアカウントを把握できました。この方法は当社のマーケティング チームに最適でした。インテント データを活用して具体的な行動に直結するインサイトを把握できたことで、見込み顧客の飛び込み開拓におけるコンバージョン率が上昇し、把握しにくかった顧客の行動プロセスを認識できるようになりました」

ExtraHop 社は今後、Predictive Insights のデータ エンリッチメント機能を活用して、見込み顧客に対する理解をさらに深め、より細かくターゲットを絞ったキャンぺーンを展開していく予定です。また、アカウントのグローバル データベースを活用して、北米以外の市場に算入することにも意欲を示しています。