銀行のための戦略的ワークフォース計画
計画から実行へ:ワークフォース計画遂行のためのよりスマートなアプローチをご紹介します。
Anaplan の導入によって、従来にはなかった方法でビジネスについて検討する柔軟性が得られ、収益性にもプラスの効果が生まれました。Pete Rogers 氏, Echo Global Logistics 社 CFO
年間の予算編成に要する時間が 66% 短縮され、対処と行動のための時間が増加
従来では非常に難しかった月単位の KPI 追跡を実現し、予算や予測についてリーダーの結果責任が明確化
以前は 3 日かかっていたクライアントの収益性分析を瞬時に完了し、実績が低いアカウントへの迅速な対処が可能に
Echo Global Logistics 社はノンアセット型のロジスティクス企業です。35,000 社以上のクライアントに物流サービスを提供していますが、自社トラックは所有していません。あらゆる規模の車両を有する 50,000 を超える輸送業者と連携しており、その中から貨物を運搬する業者を選定します。さらに、その業者が戻ってくるときにも別の貨物 (通常は別のクライアントのもの) を割り当てます。
Echo 社の財務担当バイス プレジデントである Brett Lukowicz 氏は次のように述べています。「クライアントの配送費用を削減しつつ、輸送業者の収益をアップさせることができます。仲介企業である当社は、こうしてクライアントと輸送業者の双方に価値を提供しています」
このようなビジネス モデルにおいて、データは収益性と成長の促進に不可欠な要素です。データの量が増えるほど、Echo 社はより俊敏に意思決定を下してクライアントにサービスを提供し、ドライバーの収益と顧客の満足を両立させることができます。
しかし事業が成長しても、同社の財務データは旧式のシステムに保管されたままでした。スプレッドシートを使っていたため、年間予算の作成には 1 日 14 時間費やしても 6 ヶ月を要し、パワフルなコンピューターでさえ突然停止するほどでした。
Lukowicz 氏は次のように回想しています。「何ヶ月も遅れが生じるのは日常茶飯事でした。上層部が 1 月の実績データを必要としている 3 月にも、まだ予算を作成していました」
ようやく予算の作成が終了しても、データは財務部門のみが所有し、事業部門のユーザーが日々の意思決定に際してこの情報を使うことはできませんでした。Echo 社は、会社の成長に対応した計画業務ソリューションを導入し、迅速で正確な予算作成プロセスを構築して、会社全体の連携に基づいた計画業務と意思決定を実現する必要がありました。
ビジネス状況の把握
いくつかの選択肢を検討した結果、Echo 社は 2016 年に Anaplan の導入を決定し、より優れた予算作成プロセスの構築に着手しました。Lukowicz 氏とそのチームは、すでに認識してはいるものの運用化できていないものから取り組みを始めました。Echo 社の収益の半分以上は、特定のクライアントからの売上によるものです。「これらのクライアントから今後 12 ~ 15 ヶ月間に請け負う貨物を正確に把握できれば、Echo 社全体の正確な収益フォーキャストが可能になることに気付きました」と Lukowicz 氏は述べています。
Echo 社の営業および運用担当マネージャーは、クライアントと定期的にやり取りしている約 70 名のチーム メンバーと連携し、クライアントの計画に関する情報を Anaplan のソリューションに入力しました。「この作業は毎月行うことが求められています。現在、多くのマネージャーはこれを毎週行っており、毎日行っている社員もいるほどです」と Lukowicz 氏は述べています。
スタッフの生産性に関する広範な履歴データも Anaplan に入力しました。その結果、計画担当者は一人のオペレーターが 1 日に扱える貨物の数、一人の売掛/買掛担当者が 1 日に処理できる請求書の数、社員の離職率と昇給率、及び社員関連のその他のデータを把握できるようになりました。
Anaplan によって正確な営業フォーキャストと社員の詳細な指標が得られることで、Echo 社はクライアントのニーズを満たすために必要な人員を正確に予測できるようになりました。また、給与、コミッション、福利厚生、その他の人件費も組み込むことで、Echo 社の販売管理費 (SG&A) の 85% を占めるワークフォース コストについて、正確な予算を作成することが可能になりました。残りの予算データも、事業部門のリーダーが Anaplan に入力します。
これには、ベンダーの経費計画、交通/接待 (T&E) 費のほか、エンド ユーザー自身が入力するその他のプロフェッショナル サービスが含まれます。これらすべてを入力することで、予算を迅速にまとめて Echo 社の経営幹部に決裁を申請できます。
Lukowicz 氏によると、営業フォーキャストから予算を作成することは Echo 社にとって特に新しいアイデアではありませんでした。
「Anaplan の革新的な点は、プロセスを連携して進められるという特性です。営業マネージャーがフォーキャストを提示したら、財務部門がそのフォーキャストから予算を作成し、上層部がインタラクティブな実際の計画を確認して、修正します。しかも、すべてが 8 週間ほどで完了します。深夜の残業や週末の出勤も必要なく、短縮できた時間は数ヶ月に相当します。Anaplan で連携型の予算管理が可能になったことで、自分の時間を取り戻すことができました」と Lukowicz 氏は述べています。
予算作成以外の用途
Anaplan でより正確な予算が作成できるようになった後も、Lukowicz 氏と財務チームが立ち止まることはありませんでした。最初に導入してから数年の間に、それまでには考えられなかった以下のような機能や分析を Anaplan によって実現しました。
迅速なシナリオ モデリング
Echo 社の CFO である Pete Rogers 氏は次のように述べています。「以前では考えられなかった機能を手に入れることができました。Anaplan の導入によって、従来にはなかった方法でビジネスについて検討する柔軟性が得られ、収益性にもプラスの効果が生まれました」。このような柔軟性は、COVID-19 の影響下で明確な効果を発揮し、Echo 社のビジネスは劇的に変わっていくことになりました。一部のクライアントの出荷フォーキャストが突然ゼロにまで落ち込んだときも、トイレット ペーパーなどの日用品の出荷が急増しました。
Lukowicz 氏は次のように回想しています。「我々のチームは、パンデミックが財務面に及ぼす影響を即座に把握し、Anaplan を使って上層部に提示する対応シナリオを作成しました。財務部門は、上層部が行動を起こせるように、変動の見通し/予測/フォーキャストと、それらがバランス シートやキャッシュフロー、信用枠に及ぼす影響を提示する必要がありました。財務状況はすぐさま回復し、四半期の収益は過去最高を記録しました」
さらに、収益の開拓につながるこの種の迅速な対応は、Anaplan の価値が会社全体で効果を発揮することを示しています。Lukowicz 氏は次のように述べています。「Echo 社の社員は皆、Anaplan の強力な効果を認識しています。Anaplan ソリューションを増強するにつれ、他のチームは、我々財務部門が初めて Anaplan を導入したとき以上の感動を味わっています」