Del Monte 社は Anaplan プラットフォームを活用してサプライチェーンと財務の連携を実現

世界的な食品会社である Del Monte 社は、膨大な数のスプレッドシートと柔軟性に乏しい従来型のツールによる精度の低い予測に苦心していました。Anaplan を使って財務とサプライチェーン計画を連携させることで、費用分析と収益分析が改善し、エルニーニョなどの予定外の状況に対応することが可能になり、廃棄を削減し収益性を高めることができました。

以前は需要の変化への対応に 5 日間かかっていました。 Anaplan を導入した今では、5 分もかからずに必要な変更を運用に反映できるようになっています。
RK Del Rosario 氏, サプライチェーン計画マネージャー

20%

Del Monte 社が世界中のパイナップル生産量に占める割合



課題

Anaplan の導入以前、Del Monte Pacific Ltd 社は、数百もの巨大なスプレッドシートと柔軟性の低い従来型のツールを使って、サプライチェーン プロセスと財務計画を管理していました。簡単なシナリオでもプロセスには時間がかかり、実行時間は最長で 6 時間に及んでいました。多くのプランニング シナリオでは、従来型のツールの使いづらさや、使うことで生じる遅れを回避するために、平均値が用いられていました。そのため、予測値は実際のコストとは大きくずれたものになってしまっていました。在庫管理はちぐはぐなものになり、計画プロセスの誤りは販売機会の喪失や過剰在庫を生み出していました。

解決策

Del Monte 社は、柔軟性と俊敏性を兼ね備えた単一のプランニング プラットフォームで財務プロセスとサプライチェーン計画プロセスを統合。財務部門は生産コストの正確な評価と、収益分析が可能になりました。また、この統合によって、市場の変化をリアルタイムで予測し、対応できるようになりました。たとえば、エルニーニョが発生した場合、生産割り当てが困難になることがありました。しかし Anaplan の導入後は、リアルタイムでシナリオを実行して収益性の低いエリアを特定し、その情報を営業、チャネル営業、ロジスティックの各チームに伝え、戦略の調整が可能になりました。

結果

これまで 2 週間かかっていたサプライチェーン財務計画プロセスは、Anaplan プラットフォームを使うことで 2 日間に短縮されました。需要の変化への対応に、以前は 5 日間かかっていました。Anaplan を導入した今では、5 分もかからずに必要な変更を運用に反映できるようになっています。今では、収益性の影響要因をチャネル別、SKU 別、顧客別に月単位で検討できるため、経営陣は情報に基づいた意思決定を行うことができるようになりました。

Anaplan を選んだ理由

Del Monte 社は日用消費財を取り扱っており、在庫管理には繊細さが求められます。供給計画と需要計画のミスマッチは、収益に直接的な影響を与えることになります。翌年の年間予算策定プロセスが近づく中で、新しいシステムの実装スピードが決定的な要因となっていました。他のベンダーはシステムの実装期間として 9~12 ヶ月を見積もりましたが、Anaplan の主要なサプライチェーン財務モデルの実装は、わずか 7 日で完了し、トレーニングやデータの取り込み、要件の収集を含めても 2 ヶ月で完了しました。

Del Monte 社は、世界大手のパイナップル生産企業です。弊社は、世界で流通するパイナップルの 20% を生産しています。弊社の事業は単にパイナップルを販売することではなく、すべての家庭に健康を届けることです。
私のチームは、FP&A 予算作成、予測、及び差異レポートの作成を担当しています。ハードウェア的な要因で、私たちが使っていたシステムはすでに問題を抱えていました。しかし、以前使用していた Excel のスプレッドシートには戻りたくはありませんでした。各チャネル用に 3 つのワークブックがあり、それぞれのワークブックには 50 のワークシートがあったためです。そこで私は、計画とレポート作成のためのプラットフォームの必要性を上司に訴えました。
弊社は飲食料品業界でビジネスを行っており、ほとんどの商品は日用消費財のセグメントに属しています。さらに、これらの商品の在庫管理は非常に難しいのです。商品が予定どおりに配送されなかったり、需要のあるタイミングで生産できなかったりすれば、多くの廃棄につながります。弊社では、これまでに FP&A のユースケースを実装し、ボリュームのある営業外収益の予算作成に使用しています。しかし、同時にサプライチェーン財務の観点からのユースケースの実装も行いました。これには、調理用製品のロジスティクスや倉庫キャパシティ計画、材料表ベースの原価計算などが含まれます。
Anaplanは、一見、Excel の強化版のようですが、多次元的な機能や、変更を自動的に反映する機能により、重要な要素に変更がある場合でも計画プロセスを容易に調整できるようになりました。BPC を使っていた頃は、ある要素に対する変更を動的に反映できなかったため、ボリュームの割り当てや計算などのあらゆる処理を一から実行しなおさなければならず、この点において Anaplan は私たちの生産性を大きく向上させました。私たちは予算サイクルを完了したばかりですが、現在発生しているエルニーニョと過去にそれがもたらしたパフォーマンスへの影響を考慮すると、私たちはいくつかの生産拠点の優先順位を変更する必要があります。Anaplan を導入したことにより、最初のシナリオを実行すると、特定のエリアでは収益を得られないことがわかりました。そのため、私たちはすぐに営業担当者、チャネル チーム、ロジスティクス チームとこの情報を共有し、調整が必要であることを伝えました。

 

私は、Del Monte 社でサプライ チェーン計画を担当している RK Del Rosario です。Del Monte 社は、世界最大級のパイナップル生産施設を有しています。全世界のパイナップル生産量の 20% を我々が提供しています。弊社では Anaplan を使って、270 種類の加工品と 800 種類の生鮮およびパッケージ製品を管理しています。また、Anaplan を使ったフローは国内 18 ヶ所の生産拠点で運用されています。
需要計画、配給補充、生産スケジュール、材料リソース計画に至るまで、すべての計画業務プロセスを Anaplan プラットフォームに統合しました。これまでは、これらのプロセスをさまざまなバージョンの Excel と従来型のシステムを使って、個別に行っていました。
さまざまな場所で在庫を管理する際、生産計画プロセスと展開プロセスが一致しないなどの問題が頻繁に起きていました。一貫性のない計画業務によって、販売機会の喪失や過剰在庫が発生していました。Anaplan を導入したことで、私たちはあらゆる変化に対応できるスピードと適応力を得ることができました。消費者が求めるものが刻一刻と変化する今日の環境では、これはビジネスに必須の能力です。
以前は需要の変化への対応に 5 日間かかっていました。Anaplan を導入した今では、5 分もかからずに必要な変更を運用に反映できるようになっています。
また、Anaplan を導入したことで、すべての主要な関係者を単一のプラットフォームに集約して、サプライチェーン全体でコラボレーションできるようになり、消費者に製品を届けることに注力できるようになりました。
Anaplan によって、私たちはサプライチェーンを未来へと推し進めることができました。今では、Excel のスプレッドシートを使った従来のプロセスを自動化し、単一のプラットフォームで業務を行うことができます。Anaplan によって、私たちは多くの機会を得ることができ、未来へのトランジションを実現できたのです。