継続的なワークフォース計画: ファイナンス、人事、ビジネスの統合
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人事、ファイナンス、ビジネス部門のリーダーシップが連携することで、どのようにワークフォース計画のアジャイル性を高めることができるかをご紹介します。
テクノロジーの急速な進歩と市場の需要の急速な変化が顕著な時代において、ファイナンス主導の予算編成と予測を中心とした従来のワークフォース計画アプローチでは、十分ではありません。競争力を維持するためには、ワークフォース計画を部門ごとの取り組みから、ファイナンス、人事、ビジネス部門のリーダーシップを巻き込んだ統合的な作業モデルへと進化させる必要があります。そして、先進的な企業はそれを理解しています。
このアプローチは、Josh Bersin Company の統合的なワークフォース計画レポート(英語)で徹底的に検討されており、レジリエンスと適応性を育むために、組織の慣行を変革すべき重要なインサイトが示されています。このブログでは、継続的なワークフォース計画の変化についてさらに掘り下げていきます。
- 様々なビジネス機能からのデータとインサイトを統合することで、組織が将来の課題に備え、成功を促進する方法
- Josh Bersin レポートに掲載された最新の業界調査や専門家による分析から直接学ぶことで、ワークフォース計画を変革するための実践的な前進方法を明確に理解する
- ワークフォース戦略の見直しに時間を投資することが、必要であるだけでなく、不可欠である理由
ファイナンス、人事、ビジネスの統合
従来、ファイナンス部門とビジネス部門は密接に連携し、財務戦略と事業目標を効果的に整合させ、組織の成長を推進してきました。人事部門は採用と定着に重点を置き、多くの場合、より広範な事業およびファイナンス計画プロセスへの統合は限定的で、独立して業務を遂行してきました。しかし、従業員エンゲージメントの向上から企業文化の推進、組織変革の支援に至るまで、人事が組織にもたらす大きな価値を認識することは極めて重要です。同様に、ファイナンス部門の影響力は予算管理だけにとどまらず、長期計画や業務効率にも影響を及ぼします。
継続的なワークフォース計画プロセスの展開を成功させるには、人事、ファイナンスおよびビジネス部門を体系的に統合することが不可欠です。そうすることで、組織はそれぞれの独自の強みを活用し、全体的な有効性と一貫性を高めることができます。ファイナンス部門は、単に予算を設定するだけにとどまらず、経済状況や市場動向を深く分析し、財務とワークフォースの両方のニーズを予測することで、計画立案のための定量的な基盤を提供します。人事部門は、従業員のパフォーマンス、スキル セット、採用と定着の傾向に関する詳細なインサイトを組織全体から活用し、定性的な側面を掘り下げてこれを補完します。これにより人事部門は、長期的な組織目標にワークフォースを整合させ、人材の定着と成長を促進する的を絞った育成プログラムを開発することができます。
一方、ビジネス部門のオペレーショナル リーダーは、現在および将来の事業目標を達成するために必要な特定のスキルと役割を特定することで、戦術的な視点をもたらします。リアルタイムのインサイトにより、人材戦略が包括的なビジネス目標に合致しているだけでなく、市場の状況や業務上の要件にも即応できるようになります。
この三つの部門が持つ要素を組み合わせることで、財務上の先見性、人的資本の開発、業務上のニーズを組み合わせた包括的なワークフォースの原動力が生まれます。
実例のご紹介
これまでAnaplan は、様々な業種の企業とともに、ワークフォース計画を実施してきました。以下はその一部です。
テクノロジー:当社のお客様である大手テクノロジー企業は、急速に成長するグローバルワークフォースを戦略的なビジネス イニシアティブに整合させる上で、大きな課題に直面していました。同社は、市場の変化や社内の成長要求に追いついていない、時代遅れのワークフォース計画手法を見直すために、Anaplan プラットフォームを導入しました。この取り組みにより、グローバルな人材ニーズとビジネス サイクルに効果的に適応できるダイナミックな計画システムを導入できました。そして、持続的な成長とテクノロジー業界における競争力の促進を実現しました。
ヘルスケア:大手医療機関では、変動する需要と硬直した従来の計画システムにより、適切な人員レベルの維持に苦慮していました。Anaplan プラットフォームを採用することで、リアルタイムでワークフォースのニーズを予測/調整し、患者ケアの基準と規制要件の両方を満たすことが可能になりました。この積極的なワークフォース計画アプローチにより、複数の施設にわたるリソース配分を最適化し、業務効率と患者の転帰を大幅に改善することができました。
小売:全米に広がる小売チェーンは、季節的な人員の変動と、企業構造への新規買収の統合という複雑な課題に取り組むため、Anaplan を活用しました。Anaplan プラットフォームのおかげで、人事、ファイナンス、ビジネス部門にまたがる一貫した戦略を促進し、年間を通して正確に人員配置のニーズを予測できます。この戦略的な連携により、同社は繁忙期や統合の課題をスムーズに管理し、全体的なビジネス レジリエンスと市場適応力を高めることができました。
統合的アプローチのメリット
この統合的アプローチは、意思決定を合理化し、複雑さを軽減するだけでなく、組織を効果的かつ調和的に拡大するための強固な基盤を構築します。規模、業種、地域を問わず、企業に継続的なワークフォース計画を導入することを可能にする取り組みでは、以下の四つを筆頭に、複数のメリットが見られます。
1. 組織のアジャイル性
統合型ワークフォース計画は、企業が市場の変化や社内の調整に迅速に対応することを可能にします。ファイナンス、人事、ビジネス部門の緊密な連携を促進することで、このアプローチは、企業が外部からの圧力やチャンスに応じて迅速に軸足を移すことを可能にします。これらの部門間の体系的なコミュニケーションとデータ共有により、迅速な意思決定が可能になり、意思決定の遅れを防ぎ、競争上のアジャイル性を維持することができます。
2. 複雑さの軽減
ワークフォース計画への統一的なアプローチは、組織全体の意思決定プロセスを大幅に改善します。ファイナンス、人事、ビジネス部門が協力し、プランニング プロセスを当初から連携させることで、個別でバラバラのプランニング作業から生じる混乱や非効率さを排除することができます。この全体的なアプローチにより、すべての関係者が同じ情報と目標で連携し、業務を遂行できるようになります。
3. ビジネスの調和
統合型ワークフォース計画は、透明性、コラボレーション、そして重要な組織機能全体で目標を共有する文化を育成します。この団結は、ファイナンス、人事、ビジネス リーダーのビジョンを一致させることで育まれ、士気、エンゲージメント、生産性、定着率の向上につながります。これらのグループが互いの役割や貢献すべきことを理解し、サポートし合うことで、組織全体の有効性が高まり、より協力的な職場環境が実現されます。
4. 拡張性
効果的な統合型ワークフォース計画は、拡張可能な成長を促進し、組織がシームレスかつ効率的に拡大できるようにします。この一貫したアプローチにより、パフォーマンスや集中力を損なうことなく、変化する業務上の需要に適応する耐久性のあるフレームワークが確立されます。企業が成長するにつれ、このような柔軟性が不可欠となり、業務上の一貫性を維持し、包括的なビジネス目標に整合させながら、 拡大するニーズに対応するためにリソースと業務を強化できるようになります。
新しいパラダイムを受け入れる
統合的なワークフォース計画への移行は、単なるトレンドではなく、不安定な世界で成功を目指す企業にとって戦略的な必須事項です。ファイナンス、人事、ビジネス リーダーの間で協力的で透明性の高い関係を育むことで、組織は、従来のプランニング手法では対応できないレベルのダイナミズムとレジリエンスを達成することができます。
統合型ワークフォース計画がどのように組織のビジネス プラクティスを変革するのかについては、Josh Bersin Company との共同開発によるオンデマンド ウェビナーをご覧ください。