財務諸表の情報開示 (ディスクロージャー) について:包括的ガイド

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Anaplan

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財務諸表の情報開示 (ディスクロージャー) を効率的に管理することで、コンプライアンスを確保して透明性を向上できます。

財務諸表のディスクロージャーとは、財務諸表のプレゼンテーションの最後に含まれる補足情報です。これらの補足資料は、監督機関や投資家、従業員、一般公衆にインサイトを提供します。これには、どのようなタイプの情報開示文書を法律に従って記載しなければならないのでしょうか。必須ではないにしても、記載を検討するとよい情報には何があるでしょうか。また、可能な限り最高の財務諸表と年次報告書を作成するために役立つディスクロージャー管理のベスト プラクティスとは、どのようなものでしょうか。これらの疑問について詳しく検討する前に、財務開示と情報開示文書がビジネスにおいて非常に重要である理由を確認しましょう。 

コーポレート ガバナンスにおける財務開示の役割

財務開示は財務報告とも呼ばれます。その書類は入念に準備され、ご推察のとおり、会社の財務についての情報を提示します。これらのディスクロージャーは、政府と公衆のほか、投資家、株主、従業員といった会社の関係者に共有されます。

財務開示を通じて、企業活動が法律に沿ったものになるだけでなく、透明性と責任の文化が促進されます。さらに、従業員、顧客、その他関係者の間に信頼を醸成できます。

財務諸表とは?

財務諸表とは、財務開示の具体的な種類の一つです。損益計算書、賃借対照表、キャッシュフロー計算書の三つの一般的な種類があります。

損益計算書: 売上高と損失に関する情報を提供し、利益をもたらし維持する能力を示します。

賃借対照表: 現在の資金、負債状況、流動性に関する情報を提供します。

キャッシュフロー計算書: 現金収入と現金支出 (特に損益計算書に示されないもの) に関する情報を提供します。

こういった情報がすべて公開されることで、企業や組織による会社の事業の監視や、懸念事項の解決が容易になります。財務諸表の情報は、与信判断、投資決定、組合交渉決定、課税、その他の考慮事項といったあらゆる機会に活用されます。

しかし、こういった財務情報の公開は、求められている作業の第一歩にすぎません。前に述べたとおり、財務諸表には追加のディスクロージャーを含める必要があります。

財務諸表におけるディスクロージャーとは?

ディスクロージャーとは、財務諸表の最後に付属し、財務の背景となる非財務情報を共有するものです。この情報は、投資家や金融機関などが可能な限り最善の意思決定を行うのに役立ちます。財務諸表におけるディスクロージャーは追加のデータであることもありますが、多くの場合、財務諸表のディスクロージャーの例はナラティブです。事業や戦略の変更を説明している場合もあれば、良いニュース又は悪いニュースを共有する場合や、会社の組織と指揮系統に関する情報を提供する場合もあります。

財務諸表のディスクロージャーの要件

財務諸表の最後に添付することが求められるディスクロージャーは、財務諸表がリリースされる国や、財務諸表の種類によって異なります。ここでは、財務諸表のディスクロージャーのチェックリストに記載される可能性がある一般的な項目をいくつかご紹介します。ただし、お客様のビジネスに固有の要件については、法律の専門家にご相談ください。

環境報告と社会的活動に関するディスクロージャー

米国、カナダ、EU では、各国に独自の仕様があるものの、すべての企業は自社の事業によってもたらされる環境へのリスクと影響を開示することが義務付けられています。特に EU では、従業員数が 500 人を超える会社は、多様性への取り組み、従業員の扱い、関連情報の開示も義務付けられています。一方、北米では、収益性に関するリスクの開示のみが義務付けられています。

事業に関するインサイト

ナラティブでの開示を義務付けられていることが多いのが、財務諸表間で発生した、倒産や契約の損失などのイベントです。会社組織や事業プロセスの大きな変更についても、言及が必要な場合があります。 

利害の対立

特に、証券会社が財務諸表を準備した場合は、その証券会社と該当する会社の関係が明瞭に開示されなければなりません。証券会社がその会社のために銀行業務を行った場合や、アナリストなど従業員が会社の株式を所有している場合は、必ずしも注意を要することとは見なされません。しかし、外部の投資家などの第三者が十分な背景情報を得た状態で財務情報に対する自己の分析を行えるよう、周知されるべきです。

法的免責事項

各財務諸表には、たいてい別個の免責事項が付けられます。これらには、報告書に含まれている将来の予測は、実際の将来の成果とは異なる可能性がある旨が記載されます。また、報告書内の情報がチェックされ十分な精度を備えているかどうかや、投資決定の指針となるよう明確に意図されたものであるかどうかも言明される必要があります。 

最後に、自分が見ている財務諸表にディスクロージャーがまったく付いていない場合は、その報告書はおそらく信頼できない、という原則を紹介しておきます。財務諸表にディスクロージャーを含めることが発行元の企業にとって重要なのは、そのためです。これは法的な観点からするとコンプライアンスの問題であり、公共の観点からすると完全性の問題です。

財務諸表のディスクロージャーの管理を容易にする Anaplan

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財務諸表の開示は時間をかけ注意を払う価値のある作業ですが、あまりに煩わしかったり退屈だったりするのは望ましくありません。日々の作業を容易にして、間違いのリスクを最小限に抑え、ビジネス全体の自信を高めるために、当社のソリューションをぜひご利用ください。当社がご支援いたします。

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