ワークフォース フォーキャストでビジネスの未来を守る

AUTHOR

Gaz Willott

Sr. Customer Success Business Partner

戦略的ワークフォース計画の注力領域を把握することで、単なるスライド上の数字から実用的なインテリジェンスへの移行が可能に。

これまで、戦略的ワークフォース計画に関して、ビジネス目標と整合をとること(英語) とデータに関する考慮事項 (英語) について記事にしました。この記事では、ワークフォース フォーキャストにより未来を予測する方法を説明します。20 年近くプランニング関連の業務部門やチームに携わってきて、フォーキャストは個人的に最も好きな業務の一つだと、胸を張って言えます。未来を予測してみることが嫌いな人はいないでしょう。とはいえ、まだ宝くじの当選番号は予測できていません。

戦略的ワークフォース計画でのフォーキャストは、「30分間に発生する問い合わせ数」のような、大量の履歴データを基にした従来のフォーキャストとは異なります。従来のフォーキャストでは、通常、小さなデータセットを基に、全体の計画に影響する重要な動きを予測しようとします。それには科学的な要素は少なく、データも少なく、不確実性がはるかに高いのです。
 

考えたことはありますか…

戦略的ワークフォース計画には、以下のフォーキャストの要素のいくつかを含める必要があります。

  • ビジネスの需要と、それが組織の設定する目標によってどのような影響を受けるかを理解することが鍵です。それは、時間とともにどのように変化するでしょうか? また、ビジネス パフォーマンスの予期せぬ変化を緩和するために、組織はどのような対策をとれるでしょうか?
  • ビジネスが進化するにつれて、組織のスキル要件はどう変わるでしょうか? 個人は、ビジネス戦略とリンクした明確なかたちで、ビジネスの進化にどう貢献しますか?
  • 労働力人口の内容は変化しています。かつてないほど多くの世代が就業しています。大規模組織では、多い場合で 5 世代が同時に働いていることが珍しくありません。このような数世代にまたがるワークフォースの多様なニーズにどのように対応しますか?
  • テクノロジーはビジネスにどのような影響を与えると思いますか? 現在はもっぱら AI が話題になっていますが、これは最新のディスラプター/イネーブラーに過ぎません。
  • 計量経済学的要素 (外的要因) を考慮してください。これは多くの企業が見逃していることです。戦略的優位性を保つために、競合他社の動向と、それに対して講じることができる自社の対応や、先回りの対策は何かという視点を持つようにしてください。人材市場やマクロ経済環境はどのように変化するでしょうか? 経済は、スキルのある人材の供給にどのような影響を与えるでしょうか?
  • 敷地戦略や事業拠点の変更を検討しましょう。パンデミック以降、企業は速やかに、スペシャリストのリモートワーク対応を利用すると同時に、不動産コストを削減してきました。これが将来どのように変化する可能性があるのかは、一考に値するでしょう。

このように、予測すべきことは多くあります。
 

先行きの見えない中で進路を描く

一般的に、フォーキャストの基盤となる履歴データが多いほど、フォーキャストに自信を持つことができます (不規則変動やボラティリティはひとまず忘れてください)。これらの要素のいずれかをフォーキャストするというのは、フォーキャストする対象を明確に定め、何が起こると思うかを詳しく示し、それを検証する準備をすることです。

ワークフォースの見通しを立てる場合、将来 (18 か月以上先) 何が起こるかに焦点を当て、長めの期間 (特に詳細に予測する場合は四半期または数ヶ月) を使用します。ここが、戦略的ワークフォース計画の課題になります。場合によっては数年先の目標に向けた進捗状況を確認することは困難であるからです。様々なことが起き、物事が変化し、経営陣が動揺する事態となれば、堅牢なシナリオ計画がますます求められるようになります。そこで、成功への道を歩んでいるかどうかを特定できる短期シグナルに、フォーキャストを分解することを学ぶ必要があります。

戦略的フォーキャストには多くの不確実性が内在するため、履歴データから導き出せる部分を最大化する手順を踏む必要があります。トップクラスの組織は、機械学習アルゴリズムを活用しなければ多大な労力を要する高度に洗練された機能を実現し、意思決定に必要なフォーキャストやコストへの影響の確認にかける時間を増やしています。

計画のうち予測可能な部分を特定できれば、テクノロジーを活用することで、より少ない労力でより高い精度を実現することができます。その結果、予測しにくい部分、つまり正しい結論を得るために、より多くの調査と対話を必要とする要素にさらに多くの時間を投資できるようになります。

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